日本人は昔から、「旬」のものを大事にしてきました。旬のもの・初物を食べると、縁起がいいと言ったり、粋(いき)だと言ったりして、先を争って旬のもの・初物に飛びついた時代もあったんだとか。
新茶もその一つです。中でも「走り新茶」「大走り新茶」は格別!大走り新茶を飲めた人は、今年一年病気をしないと言われたり、周りの人から羨望のまなざしを注がれたりしたのです。
大走り新茶ってなにか、ご存知ですか?知っている方はかなりの日本茶通!大走り新茶について、お話します。
大走り新茶とは?
走りとは、旬になる前の初物を言います。中でも一番初めにスタートラインを切ったもの、走りの中でも特に早いものが「大走り」と呼ばれるのです。
旬とは、食材が収穫時期をむかえ、市場によく出回るころを指します。旬の食材は新鮮で、値段も安く、しかも一年で一番おいしい!
昔から日本では、旬のもの・初物が重宝されてきました。今でもメロンやマグロの初競りには、とんでもない値段がついたりしますね。これはゲン担ぎのひとつで、初物・縁起物を手に入れることで、今年一年の商売繁盛を占う、縁起物をみんなで分かち合う、といった習慣があります。
つまり大走り新茶とは、日本で一番最初に出た新茶ということ。2021年で最初の新茶です。
大走り新茶の特徴
一般に、新茶を収穫するときは、新しく出た若葉が3~4枚になったころです。しかし大走り新茶の場合は、若葉が成長する前の小さな芽の段階で収穫してしまうことも。まだ産毛が残っていて、まるで赤ちゃんです。
こうした新芽はとても柔らかく、小さいボディながらもお茶の濃厚な味わいをギッシリふくんでいます。大走り新茶の豊かな味わいは、一度試すとやめられなくなってしまう方も。
本来は3~4枚に成長した葉を収穫するところ、小さな芽のうちにつみ取ってしまうので、大変貴重なものです。1kg一万円以上の値段がつくことも珍しくありません。と言っても、一杯分の値段に換算すると数十円程度。一度試してみる価値はあるのではないでしょうか。
なかでも屋久島や種子島は、日本最南の茶園があるところ。有機栽培に取り組んでいる茶園も多く、大走り中の大走り新茶として、かなりの高値がつくことがあります。にもかかわらず、すぐに売り切れてしまうことも多いようです。
大走り新茶の美味しい入れ方
大走り新茶は、濃厚な風味のことが多いので、それを生かした入れ方がおすすめです。お湯の温度はぬるめの70度程度にして、じっくりと甘味を引き出しましょう。お湯の温度を高めにすると、渋味・苦味が強く出てしまうことがあります。好みに合わせて調整したり、色んな温度で試してみるのもいいですね。
お湯を注いだら1分弱待ちます。煎茶は1分が基本ですが、新茶は柔らかいのでお茶が濃く出やすく、早めに切り上げるのがオススメです。湯飲みに注ぎ分け、最後の一滴まで絞り切りましょう。
二煎目、三煎目、と楽しむには、お茶を注いだあとにフタを開けておきます。茶葉がムレてしまうのを防ぎ、おいしい新茶を長く楽しむことができますよ。
また、二煎目以降はお湯の温度を少し上げ、蒸らし時間はほとんどなくても大丈夫。お茶を楽しんだあとの茶葉は、お醤油をかけたり和え物にすることができます。新茶ならではの楽しみ方ですね。
すすむ屋茶店の大走り新茶
すすむ屋茶店では、今年も鹿児島県産の大走り新茶をご用意しています。
【新茶2022スペシャルブレンド】は、日本でもっとも早く新茶の収獲が始まる鹿児島県から、茶葉をブレンド。すすむ屋茶店の技術経験がつまった究極の一品です。
さえみどりとは、【新茶まろやか】にも使われているとおり、「日本茶の横綱」「日本茶の優等生」と呼ばれる人気品種。誰が入れても美味しく、色鮮やかで美しく、上品な甘味を楽しむことができます。
志布志市とは、鹿児島県東部、志布志湾に面したところで、お茶以外にもイチゴ、メロン、芋焼酎、牛肉、豚肉など、食産業が盛んです。
鹿児島県内でありながら、県庁所在地の鹿児島市内へ行こうとすると宮崎県を経由したり、フェリーを使う、高速道路で2時間かかるなど「陸の孤島」と評されることも。そのことからうかがえるとおり、鹿児島県の中でも独特な気候です。
志布志市の独特な気候を生かした鹿児島茶は「志布志茶」と呼ばれ、まったりとした濃厚な味わい。お茶にはウルサイこだわりの農家さんたちが、知覧茶に次ぐ勢いで生産量を伸ばしています。
南九州市から産出されるお茶は「知覧茶」と呼ばれ、今や全国にその名をとどろかせるブランド茶に成長しました。ふくよかで芳醇、奥深い味わいが特徴です。
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嘉左衛門茶舗の大走り新茶
大走り新茶なら、嘉左衛門茶舗でもお取り扱いしています。嘉左ヱ門茶舗は、ワンランク上の鹿児島茶・知覧茶の専門店。特別な日に、大切な人への贈り物に、自信を持っておすすめしたい新茶がそろっています。
この道一筋ウン十年、というプロの職人・目利きを集め、徹底的にお茶と向き合い、茶畑の土から育て上げるこだわりっぷり。嘉左衛門茶舗の大走り新茶、ぜひおためしください!
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