知覧紅茶とは?鹿児島で作られている和紅茶を紹介!

産地

知覧紅茶(ちらんこうちゃ)とは、南九州市で作られている和紅茶のこと。和紅茶とは日本で作られた紅茶のことです。

紅茶といえばインドやスリランカなど海外の産地が思い浮かびますよね。でも、ごくわずかながら国産の紅茶もあるんです!

なかでも知覧紅茶は歴史が古く、昔ながらの伝統的な製法を守っているところも多いんですよ。知覧紅茶について詳しく解説します!

知覧紅茶とは和紅茶?

知覧とは、鹿児島県の南九州市の地方。知覧紅茶よりも「知覧茶」の方が知名度が高いかもしれませんね。知覧茶といえば、今や人気のブランド緑茶です。南九州市で作られた緑茶(煎茶)を知覧茶といいます。

知覧紅茶とは、南九州市で作られた紅茶ということ。鹿児島茶、知覧茶といえば、今、日本でもっとも勢いのある緑茶(煎茶)ですが、紅茶が作られているなんて、意外に思う方もいるのではないでしょうか。

和紅茶とは?

和紅茶とは、日本で生産された紅茶のこと。海外産の紅茶に比べると、和紅茶は渋味が少なく、まろやかな口当たりと繊細な香りが特徴です。

そもそも紅茶や緑茶の原料となる「チャノキ」には、アッサム種・中国種の2タイプがあります。

アッサム種のチャノキは紅茶に適しており、中国種のチャノキは緑茶に適しているのですが、日本で栽培されているチャノキはほとんどが中国種。

なぜなら、アッサム種が熱帯性で寒さに弱いからです。では、和紅茶の原料となるチャノキは中国種なのでしょうか?

その答えは「べにふうき」にあります。

べにふうきとは?

べにふうきとは、主に和紅茶の原料となっている品種。アッサム系雑種の「べにほまれ」とヒマラヤ産の中国系雑種をかけあわせて誕生したものです。そのため日本でも栽培が可能でありながら、アッサム種の特徴を濃く受け継ぐなど、ハイブリッドな品種なんですね。

和紅茶は、海外産の紅茶よりもまろやかで優しい味わいをしていますが、中国種の特徴が混じっているからなんですね。緑茶の国・日本らしい繊細な紅茶と言えるでしょう。

べにふうきが誕生したのは平成5(1993)年。美しい紅色、まろやかな深い味、ホットでもアイスでも引き立つ繊細な香りで、今や世界に愛される紅茶となりました。

和紅茶の生産量

和紅茶は現在、34都府県の約400か所で生産されています。意外にも多いことに驚かれたのでは?

しかし、その量は多くはありません。日本全国の和紅茶生産量は、たったの200トン。緑茶が8万トンというのに比べると、いかに小規模かわかります。

和紅茶のほとんどは地産地消なんですね。もし和紅茶に出会ったら、とってもラッキーかも!ぜひゲットしてくださいね。

べにふうきは紅茶としてだけでなく、緑茶として加工すると「メチル化カテキン」が豊富なため脚光を浴びたことも。メチル化カテキンとは免疫力を高めてくれる成分で、花粉症にも効果があると期待されています。

知覧紅茶の歴史

和紅茶の元祖ともいえるべにほまれ。アッサム種の中でも日本でよく育ち、品質の良い紅茶が取れるとして、明治初期からさかんに研究されました。

べにほまれは、いわば日本初の紅茶です。寒さに弱いべにほまれを育てるため、温暖な場所・鹿児島の枕崎が選ばれます。知覧紅茶の産地から、さほど離れていません。

そもそも知覧は、平家の落人が隠里を形成し、ひっそりと茶栽培を始めたのが起源…などと伝わる地域。以前からお茶文化はあったのでしょう。明治に入ると重要な輸出品として、知覧でも紅茶の生産が活発化します。

知覧紅茶は、一度は皇室献上品にまで上りつめますが、インド産紅茶の台頭につれ衰退。緑茶への転換をはかります。当時は機械化・工業化の真っただ中にあり、転換はスムーズだったようです。

以来、知覧茶は順調に増産を続け、評判もうなぎのぼり。「知覧茶」と言えば、今や人気ブランドの代名詞となりました。

知覧茶に比べると、知覧紅茶の生産量は微々たるものですが、知覧紅茶の生産が途絶えることはありませんでした。今でも昔ながらの伝統的な製法を守っているんですよ。

まぼろしの紅茶「べにひかり」とは?

日本で初めてアッサム種の露地栽培に成功した枕崎。紅茶試験地がおかれ、紅茶の研究が盛んにおこなわれました。

戦後は国内でも紅茶消費が多くなると見込み、紅茶の開発がなされますが、残念ながら計画は失敗。日本国内では紅茶の消費量が伸びず、紅茶試験地は閉鎖されてしまいました。

その間に生まれたまぼろしの紅茶が「べにひかり」です。鮮やかな赤い色、渋味が少なく、まろやかでコクのある口当たり、抜けるようなさわやかで甘い香り。高品質でありながらも、世に出ることなく埋もれてしまいます。

しかし近年になって、べにひかりを復活させようと枕崎紅茶研究会が立ち上がったのです。ここ数年の和紅茶人気に乗って、べにひかりにも注目が集まっています。

すすむ屋茶店の和紅茶

すすむ屋茶店の和紅茶は、鹿児島産べにふうき100%。しっかりとした味わいが特徴ですので、ストレートかミルクティーがおすすめです。和紅茶らしく、まろやかで優しい口当たりですよ♪日本人好みの繊細な香りをぜひ堪能してください!

薩摩紅茶
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