鹿児島・知覧茶の名産地【頴娃】のご紹介

産地

薩摩富士と呼ばれる開聞岳をのぞむ頴娃(えい)は、現在の南九州市にあります。2007年12月に知覧町・川辺町と市町村合併をするまでは、頴娃町でもありました。頴娃で栽培される日本茶はかねてから評判が高く、「頴娃茶」といえば知る人ぞ知る銘茶だったんだとか。

今では頴娃茶も知覧茶と呼ばれるようになりましたが、産地を確認すると、きちんと「頴娃」と記載されています。頴娃で栽培される知覧茶に迫りましょう!

頴娃の知覧茶とは?

頴娃では、生産されるお茶の6割がユタカミドリという品種です。ユタカミドリは優しい甘味とまろやかなコクを持っていることから、いろんなお茶にブレンドされることも多い人気の品種。

中でも頴娃産のユタカミドリは、開聞岳から下りてくる霧の影響を受け、非常に香り高くなるのだそう。さらに頴娃では、ユタカミドリを深むし茶として加工していることが多く、濃厚なうま味と非常に鮮やかな緑色のお茶を楽しむことができます。

香り・色・うま味の3点がそろった頴娃の知覧茶。人気が高いのも納得ですね。

頴娃ってどんなところ?

頴娃は自然が豊かで、水も緑もきれいなところです。歩道を歩いていると、側溝を鯉が泳いでいるところも!武家屋敷の街並みが残り、まるで戦国時代にタイムスリップしたかのようです。

知覧平和公園は600本もの桜をそなえ、花見の名所として有名です。魚見岳から見下ろす桜も、なかなか他では味わえない絶景で、よく晴れた日には桜島も見えますよ。

頴娃では、毎年春になると、大野獄神社に新茶が奉納されます。大野獄神社では、お茶農家があつまる「新茶祭」も開催されるんだとか。108段の「茶寿階段」を登ると健康長寿にご利益があると伝わるなど、古くから頴娃とお茶との関係が深かったことがうかがえますね。

頴娃にある「畑の郷 美土利館」では、日本茶インストラクターに手揉み茶体験や、おいしい日本茶の入れ方を教わることができます。観光の際は、ぜひ遊びに行ってみてくださいね。

頴娃の歴史

頴娃の歴史は古く、平安時代の文献には「頴娃」の地名が登場しています。初めて見た方は、とても読めないのではないでしょうか。ちなみに「頴」の字を「えい」と読み、「娃」の字は読まないんだそうです!

この辺りを収めていた豪族の「頴娃氏」は、鎌倉時代に全盛期を迎え、以降、領地を拡大したり縮小したりしながらも、今に至るまで地名が残っているほど。

歴史が古いせいか、頴娃の方言は非常に難解で「日本一難しい方言」と言われることもあるんだそうです。方言と一緒に、おいしい知覧茶がずっと受け継がれてきたんですね!

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