静岡県以外のお茶の産地って?日本茶三大産地のご紹介! 

産地

静岡がお茶の産地として有名なのは、みなさんご存知かと思います。

では、日本におけるお茶の三大産地は?パッと思いつく方もいらっしゃるかと思いますが、今回は、意外と知らない日本茶の主要産地を生産量(荒茶)の多い順に3つ紹介していきます!

お茶の三大産地とは?

お茶の三大産地とは、荒茶生産量上位3県のこと。上から順に、静岡県、鹿児島県、三重県です。日本で生産されている荒茶の総量はおよそ84,000トン(2018年度実績)に上りますが、三大産地での生産だけで8割を占めているんですよ。

ちなみに「荒茶」とはブレンドやふるい分けがされておらず、最低限の加工だけがされたお茶を言います。お茶の業者が荒茶を仕入れ、さらなる加工が加わり、小売店に並んでいきます。それでは、お茶の三大産地について、見ていきましょう!

いわずと知れたお茶の産地《静岡県》

前述した通りまずは、静岡県ですね。笑

牧之原や磐田原など20を超える良質なお茶の産地があり全国1位のシェアを誇るのが静岡県です。生産量は33,400トン。

生産面積も堂々の第1位の約16,500ヘクタール。ちなみに東京ドームが4.7ヘクタールですから、とんでもない広さでお茶の栽培が行われています。

実際に牧之原は、玉石が多く水はけの良い酸性土で大井川から発生する霧がおいしいお茶の生育に適しているのです。

茶畑で多いのは急斜面の茶園

静岡のお茶の生産地は、急斜面にあることが多くみなさんが見慣れた段々畑のような茶園の風景が多くみられる地形にあるのも静岡県です。急斜面にあるためまだまだ人の手で摘採している農家さんが多い県でもあります。

静岡茶の歴史の始まりは江戸時代

始まりは江戸時代。徳川家康が水はけもよく酸性の土壌がお茶の栽培に向いているだろうと畑を開墾させたとも言われています。

製茶会社の業歴でみても江戸時代から創業しているお茶屋もあり歴史もあるのですが、近年ではペットボトル用の緑茶を生産し、メーカーに卸している会社も多くあります。

また国内の全茶栽培面積の75%を占め、茶の主力種である「やぶきた」を在来種の中から発見したのも静岡の農家さんだったりするのです。全国にある「やぶきた」はその1本から株分けされ、広がっていったのです。静岡県立美術館近くには、その原木が移植されており、まだ現存しています。

「やぶきた」を発見した静岡県は、今の全国の日本茶生産においてとても重要な大発見をしたことになります。生産だけでなく研究開発や流通の中心としても活躍中です。

静岡各地のお茶生産

静岡県の牧之原台地周辺は、深蒸し茶発祥の地と言われています。山間地帯に茶畑が多い静岡県では、日照時間が多いために渋味の強いお茶が多く生産されていました。

偶然にも蒸し時間を長くすることで、渋味・苦味の少ないまろやかなお茶が生まれたのです。現在では、静岡では深蒸し茶の生産が主流となっています。

藤枝市岡部周辺では、玉露を多く栽培しています。朝比奈川の両岸に茶畑が広がっていることから、藤枝産の玉露は「朝比奈」と呼ばれることも。

川根本町や天竜市では、朝晩の寒暖差や霧を生かし、渋味が少なく、うま味をたっぷりふくんだ高品質の普通蒸し茶を生産するなど、静岡県各地で特色を生かしたお茶を生産しています。

多様多種のお茶を栽培している《鹿児島県》

続いて生産量全国2位、実は鹿児島県なのです!!

意外と知られていないのですが、鹿児島の生産面積約8,410ヘクタールと静岡に比べて約半分の面積。広さでは及びませんが生産量はここ数年、静岡に迫る勢いです。生産量は28,100トン。静岡と鹿児島だけで、日本茶の7割を作っているんですね!

知覧茶や霧島茶と呼ばれるものも鹿児島のお茶です。志布志茶、有明茶、大根占茶など、ほかにも有名なブランド茶がたくさんあります。

ではなぜ鹿児島も生産量が多いのか?

その土地と茶畑の形から紐解いていきましょう。

鹿児島は全土が桜島などの火山灰によるシラス台地なのです。その為水はけもよく、くわえて年間を通して温暖な気候で、日照量が多いのです!その為場所によっては、年に5回も収穫することができます。

また鹿児島の茶畑は、ほとんどなだらかで平坦な茶畑が多く機械によるオートメーションの収穫が多く行われています。生産効率が非常に良いというわけです。

収穫の時期、鹿児島の人なら鹿児島空港近くの茶畑に背の高い赤い機械が動いているのを見かけたことがあるかもしれません。    

生産面積では劣る静岡に生産量で迫る勢いなのはこんな理由があったのですね。

鹿児島茶の特徴は?

その土地の気候によって個性豊かなお茶が多く採れるのも鹿児島県の特徴なのです。「やぶきた」はもちろんのこと、香りの強い「ゆたかみどり」や濃く良い色の「あさつゆ」など多様多種の品種に伴い、いろんな風味を楽しめるのです。さらに機械のオートメーション化が進んでいる上、研究熱心な県であるのも事実です。

それゆえに多様多種の品種があることも相まって品種改良も進んでおりブレンド用のお茶として多品種が栽培されているのも特徴です。

もっと鹿児島茶の特徴について詳しく知りたい方はこちらから!

始まりには諸説あり

鹿児島茶の始まりには諸説あります。800年ほど前平家の落人が金峰町阿多・白川で栽培を始めた説と室町時代に吉松町の般若寺で宇治からチャの種を取り寄せて蒔いたなどともいわれております。

しかし、本格的に生産が伸びていったのは第二次世界対戦後と言われており、当初鹿児島茶には知名度がなく、ブレンド用に使われることがほとんどだったそうです。1985年から「かごしま茶」のブランド化に力を入れ始め、最近では、その収穫量と質の高さから一気に鹿児島のお茶が全国へ躍進することとなっています。

人と機械のバランスでより良いお茶を多く育てる県といったところでしょうか。

生産量が多いのも納得いきましたでしょうか?

さらに日本一早い新茶が採れるのも鹿児島県なのですよ!!

こちらはまた別の記事で。

古くも新しくもあるお茶の産地《三重県》

最後に歴史の古いお茶の産地であり、伊勢茶で有名な三重県です。

生産面積は約2,880ヘクタールとこちらも静岡、鹿児島に次いで3番目の広さです。

南北に細長い地形の三重県

三重県では北勢地域と南勢地域といった主産地の他にいくつか小規模産地が点在しています。

北勢地域では、鈴鹿市、四日市市、亀山市など鈴鹿山嶺の黒ボク地帯の平坦な土地に茶畑が広がり、南勢地域では、谷あいの傾斜地や川沿いの平地を利用して生産が行われています。

その場所によって生産されている茶も少し異なり、北勢では、かぶせ茶が多く南勢では、深蒸し煎茶が多く栽培されています。

様々な地形の違いからこちらもまたいろんな種類の茶が育てられています。また伊勢紅茶なんてものもあるのです。

古い歴史のある伊勢茶

恵まれた環境で栽培されている伊勢茶は、葉肉が厚く滋味濃厚なうえ3煎目まで香りや味が落ちないとされています。

その伊勢茶ですが、900年頃四日市市の水沢町の一乗寺で茶樹が栽培されていた記録があり、さらに1191年頃中国から持ち帰った茶種を伊勢川上に明恵上人という僧が植えたことから伊勢茶は歴史の古い茶としても知られています。

お茶の輸出が盛んになった幕末から明治時代にかけては、海外貿易の重要な役割を担ったのが伊勢茶だったとも言われており、明治時代初期には、茶園面積が4,000ヘクタール以上ありその当時静岡よりも広く茶の栽培をしていたとか。

近年は生産履歴を記帳する伊勢茶ガイドラインが作られ、2004年には、伊勢神宮に伊勢茶の初物を初めて奉納するなど、伊勢茶のブランド力UPに力を入れています。

三重県は荒茶の生産では全国3位ですが、なんとかぶせ茶など部門によって全国1位のシェアを保有するのもこの三重県なのです。かぶせ茶の全国シェアは、約70%を占めているとも。

かぶせ茶とは、茶葉を収獲する前の一定期間、日光をさえぎって栽培したもの。これにより煎茶の特徴である「さわやかさ」と、玉露や抹茶の特徴である「うま味、コク」をバランスよく備えているんです。特に三重県の四日市市周辺、北勢地区での生産がさかんです。

最近ではてん茶や、もが茶など新しい需要の生産にも力をいれているそうです。そんな温故知新の精神でお茶を育てる三重県です。

おわりに

いかがでしたでしょうか?今回は3県紹介させていただきました。

ご存知の方もいらっしゃったかもしれませんが、その土地の土壌や地形、広さ、歴史、収穫方法など細かく知っていくことで日本茶の三大産地である所以を知っていただけたのではないでしょうか?

日本人の心でもあり、日本が世界に誇る日本茶について少しでも知っていただけたなら幸いです。ほっとお茶を飲むひとときの話題にぜひ!

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