さまざまな鹿児島茶。カツオだけじゃない!国内紅茶発祥の地【枕崎】のご紹介

産地

鹿児島県枕崎市はカツオの名産地として知られていますが、鹿児島茶の名産地でもあるんです!国立農研機構による茶業研究拠点が置かれており、普通蒸し茶から深蒸し茶、紅茶と幅広いお茶を手掛けています。

中でも枕崎のさえみどりはうま味が多くて渋味が少ないことから、特に人気が高いんだとか。枕崎について調べてみました。

枕崎茶とは?

枕崎で生産される緑茶は「枕崎茶」と呼ばれます。なかでも「さえみどり」という品種は、枕崎の茶業研究拠点で生まれた品種ということもあり、枕崎の気候と相性がピッタリなんです。

もともと、さえみどりは渋味が少ないお茶ですが、枕崎のさえみどりは、とにかく甘い!うま味もタップリなので、きっと緑茶の新しい魅力を感じるハズ。

また、枕崎は日本で初めて紅茶の栽培に成功した場所でもあり、近年でもその魅力が高まっているんだとか。「枕崎紅茶」と呼ばれています。日本茶は「中国種」と呼ばれる茶の木から収獲され、比較的小柄な種類です。さっぱりとした味わいの茶葉が取れますが、一方、紅茶に向いているのは濃厚な味わいがする「アッサム種」。

1931年、枕崎では国内で初めてアッサム種の露地栽培に成功しました。一時はイギリスで金賞を獲得するなど、非常に高い評価を獲得します。今でも当時の栽培方法が受け継がれているんですよ。

農研機構とは?

農研機構とは、1893(明治26)年に設立された農商務相農事試験場に発端します。2001年に独立行政法人となり、2016年に現在の国立開発法人となりました。日本の農業と食品産業発展のため、ありとあらゆる分野で研究開発を行っているんだとか。研究員の方々は全国で3000人以上もいるというので、驚きですね!

枕崎の茶業研究拠点で生まれた鹿児島茶もたくさんあるんですよ♪なかでも代表的な品種に「さえみどり」「べにふうき」が挙げられます。さえみどりはきれいな緑色で、渋味が少なくやさしい甘味を持っています。誰が入れてもおいしく入れられる「日本茶の横綱」。

べにふうきは紅茶用に開発された品種で、苦味や渋味が少なくてやさしい甘味が特徴です。紅茶として飲んでも美味しいべにふうきですが、緑茶のべにふうきは「メチル化カテキン」が多く含まれるとして、大注目を集めました。メチル化カテキンは免疫力を高めるとされ、花粉症の予防にも効果があるんだとか。

枕崎茶業研究拠点は、これからどんなお茶を生み出してくれるのでしょうか?ワクワクしますね!

枕崎ってどんなところ?

枕崎といえば、やっぱりカツオ!市公認のカツオマイスター検定では、筆記試験だけでなく、カツオ節の工場見学やカツオ節削り体験、カツオ三枚おろし体験など、枕崎ならではの検定が楽しめます。

毎年8月に枕崎港で行われるお祭「きばらん海」は、航海の安全や大漁、商売繁盛などを祈るイベント。九州で最大規模の打ち上げ花火も見どころで、毎年10万人が訪れるんだとか。

キャンプ場としても利用される火ノ神公園からは「薩摩富士」こと開聞岳や、おごそかにそびえ立つ高さ42メートルの立神岩が見られます。港町枕崎らしい風情を心行くまで堪能したいですね。

枕崎の歴史

枕崎市の歴史は、記録に残る中では明治のはじめの「鹿籠村(かごむら)」が最初です。「鹿籠」の地名をたどるとアマテラス神話の頃までたどり着くというので、記録に残っていないだけで、由緒ある地名なのかもしれませんね。

さて、1707年、江戸時代の徳川綱吉~家宣のころ、この地にカツオ節の製法が伝わったという記録があります。当時すでに枕崎のあたりではカツオ漁が日常的だったことがうかがえますね。

枕崎市は1949(昭和24)年に発足。枕崎茶業研究拠点は1960(昭和35)年に発足しており、当初はおもに紅茶を研究していました。1969年以降は研究対象を緑茶に切り替え、以来、日本の緑茶産業の発展を支えてきました。

さえみどりをはじめとする、鹿児島茶を代表する品種の数々が生まれた枕崎。これからも日本茶の歴史を引っ張って行ってほしいですね。

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