水出し緑茶は危険なの!?保管方法は?水出し緑茶の不安を解決します!

飲み方

今年の夏も暑くなりそうですが、暑さを乗り切るには冷たい緑茶がおすすめですよ!緑茶には、食事からは取りにくい栄養素もふくまれており、体調を整える手助けになります。

いっぽう、「水出し緑茶は危険」というウワサを耳にしたことはありませんか?結論から言うとそんなに心配する必要はありません。しかし水出し緑茶が危険と言われるのはなぜなのか、そのワケを探ってみました。

水出し緑茶は危険?①水道管の劣化

水出し緑茶とは、お水を沸かさず、そのまま緑茶を入れたものを言います。このお水には、水道水を直接使う場合や、浄水器などの機器を通したお水、ミネラルウォーター、ウォーターサーバーなどもふくまれています。

この中で注意が必要なのは、水道水と、浄水器などの機器を通したお水です。一般的に、日本国内の水道水は安全で飲めると言われています。しかし中には、水道管が劣化してサビてしまっている物件・住宅もあるのだとか。

従来の鉄でできた水道管は寿命40年程度。定期的な点検や、サビない水道管への交換が必要です。しかし、水道管を交換する工事にはかなりお金がかかるため、交換が追い付いていない自治体もあるそう。劣化した水道管を通った水は、確かに心配ですよね。

そのため水出し緑茶は危険というウワサが流れているのです…が!

大量にサビがこびりついた水道管だったとしても、水道水にサビが溶け込むことはめったにありません。もしサビが溶けこんでいたり、サビのカケラが混じっていたとしても、人体に重大な影響をおよぼすことはありません。

浄水器を通すのはOK?

ごくまれに、水道管のサビが水道水に混じってしまうことがあります。こうした水は赤水と呼ばれ、見た目にもビックリしてしまいます。味やにおいにも違いがあり、赤水で水出し緑茶を作るのはオススメできません。

サビの主成分は酸化鉄ですので、少量なら問題ないものの、たくさん飲みすぎると鉄分の過剰摂取になってしまう場合も。しかし、すぐに水道管の工事をするのは難しいこともありますから、浄水器を使っているご家庭も多いようです。

浄水器にはいろいろなタイプがありますが、赤水に特化したタイプであれば、ほぼ完全にサビを除去してくれます。詳しくは浄水器のメーカーに相談してみるとよいでしょう。こまめにフィルターを交換するのもオススメです。

水出し緑茶は危険?②水道水の塩素(カルキ)

水道水にふくまれる塩素(カルキ)は、水を消毒し、病原体や微生物を死滅させています。だからこそ日本の水道水は安全・安心なのです。しかし中には、風味に影響が出たり、塩素が人体に与える影響が心配になる方もいるでしょう。

水道水にふくまれる塩素と風味の関係

水道水にふくまれる塩素が多いほど、塩素のニオイを感じるようになります。日本の水道法では、家庭で使われる水道水の塩素濃度が0.1ppm以上と規定されていますが、上限は規定されていません。そのため、お住いの地域によっては、水道水の塩素のニオイが気になるところも。

水道水の塩素のニオイが気になる場合、そのまま水出し緑茶を作ると、緑茶にも塩素のニオイが混じってしまいます。ひと手間かかりますが、一度沸騰させた水道水を冷まし、カルキ抜きをした水を使えば、問題ありません。

塩素を除去する浄水器を使っている場合は、そのまま使ってもOKです。

水道水にふくまれる塩素と健康の関係

塩素は水中にある物質と反応し、トリハロメタンを生成することがあります。トリハロメタンは発がん性物質のひとつで、水道局の浄水場で除去されています。日本の家庭の水道水が汚染されている心配はありません。

ほかに、塩素は体内に入ると活性酸素を生成するほか、乾燥肌の原因になったり、血管に異常が出る…といった恐ろしい研究報告もありますが、それは大量の塩素が混じっている場合です。日本の水道水ではほとんど心配いりません。

水出し緑茶は危険?③煮沸殺菌していない

水道水や浄水器を通した水を、そのまま水出し緑茶にすると、煮沸殺菌できないので、雑菌が増えてしまうのでは…という心配があるようです。

しかし、ある実験によると、お湯で入れたお茶を冷めるまで放置しておいたお茶の方が雑菌が増えやすいという結果に!雑菌が増えやすい温度は30~40℃と言われます。30~40℃になっている時間が長いほど、雑菌が増えやすくなってしまうのです。

お湯で入れたお茶を冷ましてから冷蔵庫に入れる場合は、氷を使うなどして急冷させましょう。実はこの作り方が一番安全で、10日たっても雑菌が増えません。水出し緑茶の場合は、時間が経過すると成分が腐敗し、傷んでしまいます。おなかを壊したり、風味にも影響が出てしまいますので、 冷蔵庫で保管し、4~5日を目安に飲み切りましょう。

水出し緑茶は危険ではありません!

水出し緑茶は、お湯で入れたお茶よりも、うま味成分テアニンやビタミンCが多くふくまれています。テアニンやビタミンCには、リラックス効果や疲労回復作用があります。水出し緑茶は、夏の暑さに疲れたカラダを癒すにもピッタリなんですね!

また、水出し緑茶に多くふくまれるエピガロカテキンは、免疫力を高める効果が。インフルエンザを予防するはたらきもあり、新型コロナウイルスを予防するはたらきも期待されています。

正しい作り方・飲み方をすることで、夏ならではの楽しみ方ができる水出し緑茶。安心して満喫してくださいね!

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