霧島茶とは?3年連続日本一に輝いた鹿児島のブランド茶をご紹介!

産地

霧島茶とは鹿児島県中部に位置する霧島市で栽培されている鹿児島のブランド茶です。実はこのブランド茶、業界内では年々注目されているのです。

霧島の名前の由来となった霧深い気候と雄大な山々で育てられたお茶は品質が高く、実際に全国茶品評会 3年連続日本一に輝いています。

この記事ではそんな霧島茶の魅力がわかる以下の流れで紹介します。

  • 霧島茶とは?
  • 霧島茶の歴史
  • 3年連続日本一!
  • おすすめの霧島茶

それでは霧島茶についてクローズアップしていきます!

霧島茶とは?

霧島茶は日本の神話にも出てくる高千穂峰(たかちほのみね)を始め、標高差に富んだ大自然豊かな霧島で育てられたお茶です。

名前の由来となった鹿児島県の霧島市は霧深い気候、稀にみる標高差、厳しい寒暖の差と年間を通じた冷涼な環境はお茶づくりに最適とされていて、年間を通して品質が高く安心安全なお茶が作られています。

霧島茶と霧の関係

天孫降臨の地と呼ばれる霧島。天孫とは「天の神の子孫」の意味で、日本神話の世界では瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を指します。ニニギノミコトは天照大神(アマテラスオオミカミ)の孫。アマテラスからじきじきに高千穂峰を任されるよう命じられます。

ニニギノミコトが高千穂峰に降り立った時、霧深い土地だったことから「霧島」の名がついたのだとか。高千穂峰をふくむ周辺一帯は霧島山系と呼ばれています。

実はこの霧がポイント!霧島茶特有の澄んだ香り、爽やかな風味、幾重にも富んだ奥深い味わいは、霧のおかげなのです。霧は天然のカーテンとなって、日光をさえぎります。このためカテキンの生成がおさえられ、うま味成分のテアニンが豊富な霧島茶ができます。霧島茶特有の上品な香りも、霧によるものと考えられます。

また霧は霜除けにも大きな役割を果たしているんだとか。お茶の木は霜に弱く、霜が降りると茶葉がダメになってしまします。しかし霧があることで霜が降りにくい環境を保ってくれるのです。

霧島茶とシラス台地の関係

霧島茶をつくっている霧島市は、大昔の火山噴火により形成されたシラス台地の上にあります。シラス台地は水はけがよく、天然のろ過システムとなって大変きれいな地下水を生みます。この地下水がいたるところで湧き水となって出てきて、霧島茶を育てる水となっているのだとか。

美しい水、深い霧、標高差が生む厳しい寒暖の差…これらが一体となって風味豊かな霧島茶を作り上げているんですね。

霧島茶の歴史

霧島茶の始まりは鎌倉時代。元応年間1319年~1320年に住職が京都の宇治から茶の種子を持ち帰って広めたという記録が残っています。

この記録は鹿児島茶の歴史の中でも最古の記録といわれており、諸説ありますが、鹿児島茶の始まりは霧島茶だったのではないかと言われています。

霧島では現代でも伝統的なお茶栽培が受け継がれており、700年もの間ずっと有機農法が続いています。霧島茶の人気が高いのは、お茶が本来持つ自然そのものの味わいを再現しているからなのかもしれません。

霧島茶と手揉み茶

鹿児島県や霧島でお茶生産が活発になったのは、19世紀に入ってから。江戸後期に薩摩藩でお茶栽培が奨励され、開国後は重要な輸出品目になるなど、生産量を伸ばしました。

しかし当時、お茶生産の中心は京都や静岡です。鹿児島で生産されたお茶の葉を、実際の「緑茶」に加工する技術や職人が不足していました。中でも苦慮されたのが「手揉み」技術です。

お茶は収穫した瞬間から発酵が始まってしまうので、それを止めるために蒸して加熱し、水分を絞りながら乾燥させる「揉み」加工がどうしても必要でした。しかし静岡から手揉み職人を呼ぼうとすると、1,000キロという距離になってしまいます。飛行機もない時代、この長距離を移動するのには相当な時間がかかりました。

しかし鹿児島、霧島での製茶に熱い想いを持つ人たちの手によって、とうとう手揉み技術がもたらされます。以来、霧島で受け継がれるお茶製造には、手揉み技術も加わったのです。

お茶製造技術の近代化と有機栽培

とは言っても、時期を迎えた新茶を一度に収穫し、一度に蒸し、一度に揉み…というのは、かなりの人手が必要です。やがて霧島の茶園にも近代化の波が訪れ、手揉み機械や収穫機械が発明されました。これにより作業に必要な人数が半分~3分の1にまで減少したのです。

耕運機

機械化により、霧島の茶園はますますの拡大繁栄を見せました。やがて鹿児島全土へお茶栽培が広まり、多くの茶園で化学肥料や農薬の導入も始まりました。

一方でそれを避ける茶園もありました。有機肥料にこだわり、土から育てる茶園は、お茶の味に反映されるまで長い時間がかかります。農薬を使わないために、虫に強い品種を選ぶといった制限もあります。しかしその確かな品質と味わいは、海外からも注目を集めているんですよ。

霧島茶や鹿児島茶は、こうした古くからの栽培方法を守った有機栽培のお茶が多いことでも知られています。お茶だけでなく、ほかの有機農家と情報交換をしながら、常日頃美味しい緑茶づくりの研究に余念がないそうです。SDGsへの取り組みが世界的に盛り上がる中、霧島茶は今後も重要な役割を担いそうですね。

霧島大茶樹とは?

霧島にはかつて日本一と認められた大茶樹がありました。江戸時代に植樹されたもので、樹齢350年以上とも伝わっています。全盛期には高さ5メートル、枝張りが南北10メートルにも及んだとか。大茶樹の一番茶は「不老長寿のお茶」と呼ばれ、大切にされたそうです。

残念ながら初代大茶樹は昭和20年に枯れてしまいますが、現在では初代の大茶樹を挿し木した2代目の大茶樹が保存されています。2代目の大茶樹は樹齢120年、高さ4.5メートル、枝張り6メートル。この貴重な霧島大茶樹をまもるため、霧島市の茶農家が集まり、2006年に「霧島大茶樹保存会」を結成しました。

霧島大茶樹から挿し木した兄弟樹などもこの地に集まり、2011年には「大茶樹公園」として生まれ変わります。新茶の時期には足場を組み立てて「大茶樹茶摘み」を行い、ていねいに手作りされたものが霧島神社に奉納されているのだとか。霧島大茶樹とともに、霧島茶も受け継がれていくのですね!

霧島茶は3年連続日本一!

日本全国で作られているお茶が一堂に会する「全国茶品評会」は、毎年夏に行われる日本茶のビックイベント。煎茶、かぶせ茶、深蒸し茶…などの8部門に分けられ、それぞれでお茶の日本一を決めます。

霧島茶は2017年から煎茶部門で3年連続1位を獲得!煎茶と言えば日本でもっともよく飲まれているお茶ですから、霧島茶の品質の高さがわかりますね。

霧島茶は2018年9月に地域団体商標登録され、公式ブランドとなりました。霧島茶業関係者は共同で三年連続日本一を表現するポスターを作るなど、霧島茶ブランドのPRを強化しているんだとか。霧島茶にかける情熱が伝わってきますね!

霧島茶が日本一に輝いた理由は?

もちろん霧島の茶業関係者の努力もあってこそですが、その理由は霧島茶の特徴にあります。美しく透き通った黄緑色のお茶が特徴の霧島茶は、昔ながらの伝統的な浅蒸しの煎茶が主流。

その上品でクセのない香りは、どんなお茶とも比べがたいものです。滋味豊かで爽やかな味わいは、一度飲むとやめられなくなってしまいますよ。

霧島茶のおいしい入れ方

日本一に輝く美味しさの霧島茶。霧島茶を一番おいしく飲む入れ方をご紹介します。まず、お湯はきちんと沸騰させること。その後で70度くらいに冷ますのが理想です。ほかの容器に移すことでお湯の温度を下げることもできます。2煎目からは熱いお湯を注ぐと、霧島茶の美味しさを最後まで引き出すことができますよ。

ぬるめのお湯を注いだら、1分間待ちます。急須をゆすったりせず、静かにじっくりと待つことで、茶葉が大きく開いていきます。注ぐときは必ずまわしつぎしてそれぞれの湯飲みで濃さをそろえ、おしまいに最後の一滴を絞り切るのが大切です。

おすすめの霧島茶 嘉左衛門茶舗 霧島 特選

嘉左衛門茶舗の浅蒸し茶「霧島(きりしま)」は、「形上煎茶」と銘打つとおり針のような形状の美しい茶葉が特徴。さわやか・かろやかな甘味を楽しむにはピッタリの煎茶です。

まとめ

霧島茶についてはわかりましたでしょうか?

霧深い冷涼な気候がつくる霧島茶は、全国茶品評会で3年連続日本一!滋味ゆたかでさわやかなあじわいの霧島茶ぜひ、のんでみてくださいね!

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