有機栽培(オーガニック)って?今知りたい!有機煎茶のお話。

お茶の種類

有機煎茶とは、有機栽培(オーガニック栽培)された煎茶のこと。海外を中心に人気が高まっています。

ところで有機(オーガニック)って、一体どういうことでしょうか?農薬を使わないということ?

それは少し違います。有機栽培されたもの、有機栽培と明記してよいものには基準があり、農林水産省の認証制度が管理しています。

有機煎茶について、わかりやすく解説します!

有機煎茶とは?

有機煎茶とは、有機栽培された煎茶のこと。日本では農林水産省が有機栽培規定を設けており、検査や調査にクリアしたものだけが、有機煎茶として販売されることが許可されます。

有機栽培とは、無農薬という意味ではありません。できるだけ化学肥料、農薬を使わずに栽培をすることで、環境への負荷を軽減することが目的です。

もちろん、育てる前に化学肥料や農薬を使うのもダメ。3年以上前から化学肥料・農薬を使っていない畑である必要があります。

遺伝子組み換え由来の種や苗を使用するのもNG。つまり有機煎茶は、体にやさしい煎茶というよりも、環境にやさしい煎茶であることがわかります。

環境に負担をかけない煎茶をつくることが、結果的においしい煎茶、体にやさしい煎茶を作ることにもつながっているんですね。

有機食品の認証制度

日本では、農林水産省が有機食品の検査認証制度をもうけています。厳しい基準に合格するだけでなく、一年に一度、調査を受け、合格する必要があるなど、かなりシビアなもの!畑ごとに数十ページにおよぶ申請書類を用意し、過去の状態も記録していかないといけません。

しかし、この厳しい検査・調査にクリアすると「JASマーク」をつけて販売することができます。JASマークは信頼の証。一目で有機食品だとわかるので、お買い物をするときの目印にもなりますね。

逆に、JASマークをつけずに「有機」と明記してはいけない決まりや、有機・オーガニック以外の表示をしてはいけない決まりがあります。

たとえば「無農薬」「減農薬」「無化学肥料」「減化学肥料」…などの言葉。まぎらわしくて消費者を混乱させてしまうおそれがあるので、こうした言葉はすべてNGとされているんですよ。

有機認定の対象は農作物だけでなく、生産農家や製造・加工業者、小分け業者も対象になっています。

海外の有機認証

日本では、アメリカ、カナダ、スイス、オーストラリアの4国と有機同等性の取り決めを行いました。つまり、4国で有機認証を受けたものであれば、日本でも有機と表示してよいことになったのです。

ただし、JASマークをつけずに有機と明記してはいけないので、JAS認証を受けた輸入業者が商品にJASマークを貼り付けています。

4国以外の国々で有機認証を受けたものは、改めて日本の有機認証を再取得しないと、有機と明記して販売することはできません。

なぜ、いま有機茶なのか?

有機茶は、年々需要が高まっており、前年比1割増しのペースで市場拡大が続いています。2020年の有機茶市場は9億3000万ドルと言われており、特に北米での増加が著しいです。アジアでの伸びも急速で、今後もさらに有機茶の需要は高まっていくことでしょう。

有機茶は生産に手間ひまがかかるため、有機茶を買うときも高い値段になりがち。しかし世界的な健康志向で、有機茶は生産が追い付かないほどなのです。

有機茶は煎茶・緑茶だけでなく、紅茶やウーロン茶などもふくまれますが、なかでも煎茶・緑茶が注目を集めていると言われます。その理由は、カテキン類です。カテキンは、緑茶にもっともふくまれる成分。免疫力アップ効果が立証済みで、一般的な煎茶よりも、さらに有機煎茶の方がカテキン類を多くふくんでいると言われています。

ドイツなどは有機茶でないと購入しない、と言われるほど。日本国内では「お茶ばなれ」なんて言われて久しいですが、世界的には日本の煎茶がこんなにも人気を集めているんですね!ぜひ世界に羽ばたいてほしいです。

すすむ屋茶店オススメの有機煎茶

厳しい検査に合格した煎茶だけが許可される、「有機煎茶」の称号。すすむ屋茶店でも、オススメしたい有機煎茶があります。

鹿児島県伊佐市の大口にある岡村農園。急斜面に埋まっており、手間ひまかけておいしい煎茶を作っています。有機煎茶特有の甘味や、しっかりとした強い香りをお楽しみください。

強い渋味が好きな方にも満足していただける味わい。渋味が苦手な方は、抽出時間を短めに調整してみてくださいね。

\詳しく知りたい方はこちら/

すすむ屋の有機煎茶が作られている大口とは?

大口は鹿児島県の中でも北部の日本海側に位置しており、とても寒いところです。鹿児島県なのに寒いので「鹿児島の北海道」と称されることも。

水がきれいで、おいしいお米でも知られています。…と来たら、やはりお酒ですね。大口には有名な酒蔵もあり、工場見学でも人気のスポット。大口の郡山八幡神社には、歴史上で最も古い「焼酎」の文字が残されており、「焼酎最古の地」「焼酎のふるさと」としても有名です。

「水がきれい」なことからすぐに連想できますが、大口には自然もいっぱい。忠元公園の桜まつりは、毎年1万人が訪れる壮大な規模。2kmにおよぶ千本桜がちょうちんでライトアップされるなど、幻想的な光景が広がります。

大口ではぐくまれた有機煎茶。きっと大自然の味がするはず!

タイトルとURLをコピーしました