玄米茶は、緑茶の中でもカフェイン量が少なく、「普段から寝つきが悪い」という方にもおすすめできるお茶です。
では、寝る前となると、どうでしょうか?少ないとはいえ、やはりカフェインが効いてしまい、眠れなくなってしまうのでしょうか?玄米茶のカフェイン量や、寝る前に飲んでもいいのかどうか、調べました!
玄米茶のカフェイン量は?
厚生労働省が発表している食品成分表(2022年版)によると、玄米茶100gにふくまれるカフェイン量は0.01g。つまり10mgです。
これは玄米茶の茶葉15gを90℃のお湯650mlで30秒抽出したときのカフェイン量となっています。一般に玄米茶を入れるときは、茶さじ1杯(3g前後)に対して90ml前後のお湯を注ぐので、少し薄めに入れているようですね。
と言っても、お湯の量が減ってもカフェイン量が減るわけではありませんので、玄米茶1杯分のカフェイン量は2mg程度ということになります。はたして、これは多いのでしょうか、少ないのでしょうか?
飲み物別カフェイン量比較
玄米茶のカフェイン量をイメージしやすいよう、他の飲み物と比べてみます。いずれも、食品成分表2020年版を参考にした1杯分の値です。
・玄米茶 2mg/1杯90ml
・煎茶 6mg/1杯90ml
・玉露 48mg/1杯50ml
・抹茶 64mg/1杯60ml
・ほうじ茶 4mg/1杯130ml
・ウーロン茶 2.5mg/1杯50ml
・紅茶 15mg/1杯150ml
・コーヒー 60mg/1杯120ml
こうして並べてみると、玄米茶のカフェイン量はとても少ないことが分かります。玄米茶のほかには、ほうじ茶や煎茶、ウーロン茶などもカフェイン量が少ないですね。
玄米茶を寝る前に飲んでもいいの?
玄米茶のカフェイン量がイメージできたところで、本題に入りましょう。玄米茶は寝る前に飲んでもいいのでしょうか?
結論から言うと、OKです!
すでに述べたように、玄米茶にふくまれるカフェイン量はとても微量です。くわえて、緑茶のカテキンが作用してカフェインのはたらきがゆっくりと穏やかになります。
さらに緑茶葉からは「テアニン」、玄米からは「ピラジン」という成分が抽出されます。これらはリラックス作用のある成分なので、寝つきを悪くするどころか、むしろリラックスして快眠できるようになるのです。
このピラジンは、ほうじ茶にもふくまれているほか、カラメル、焼き肉、納豆、しょうゆなどにもふくまれています。たしかにピラジンがふくまれるものを食べると、元気が出たり、ほっと落ち着いたりするイメージがありますね。
逆に言えば、玄米茶を飲んでカフェインの効果を得るのは難しいです。朝の一杯に玄米茶を飲んだら、逆に眠たくなってしまうかも!?
ただし妊娠中の方、授乳中の方が飲むときは、飲みすぎないよう気を付けるのがおすすめです。また乳幼児など小さなお子様は、カフェインに対して耐性がない可能性も考えられますので、避ける方が良いでしょう。
玄米茶ってどんなもの?
玄米茶は寝る前に飲んでもいい!と分かったところで、次は玄米茶について詳しく調べてみました。
先ほどのカフェインやカテキン、ピラジンの他に、玄米茶には「ガンマオリザノール」という成分がふくまれています。これは玄米から抽出されるもので、ほかの緑茶にはない成分です。
ガンマオリザノールは血糖値の上昇を抑える働きがあり、ダイエットや糖尿病予防に期待されています。
このほか、GABA、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、様々な栄養成分が盛りだくさんのお茶です。
玄米茶と他の緑茶の違い
玄米茶が他の緑茶と大きく違うのは「玄米」が入っている点です。玄米、と呼びますが、実は本当に玄米を使っているわけではなく、もち米を精米した白米を使っていることが多いです。
玄米茶に入っている玄米は、こんがりとしたキツネ色になっています。これはお米を一晩水に漬けたあと、鍋で炒っているからです。
ごはんの「おこげ」に似ていますが、まさにその通り。玄米茶の由来は、おこげにお茶をかけたものだと言われています。
玄米茶の美味しい入れ方
玄米茶はこうばしい香りが特徴のお茶です。香りを立たせるために、高めの温度で入れるのが美味しく入れるコツ!
ですが、もしカフェインが気になるなら、ちょっと低めの温度で入れるのもよいでしょう。カフェインは高温の方が抽出されやすいからです。
低めの温度で入れた玄米茶は、渋味・苦味が少なく、まろやかで甘味のある味わいになります。色んな入れ方を試しながら、自分のお気に入りを見つけるのもいいと思います。
ぜひ寝る前に玄米茶を入れて、ゆったりとしたリラックスタイムをお過ごしください!