日本茶にカフェインってどのぐらい入っているの?

コラム

カフェインとは、コーヒーや紅茶、日本茶などにふくまれる苦味成分のひとつです。中でも玉露や抹茶に多くふくまれています。

カフェインは体によいと言われる一方、取りすぎると眠れなくなるなどの心配がありますよね。

日本茶にはカフェインがどれくらい入っているの?1日何杯までなら大丈夫?寝る前は何時間前までOK?そんな疑問にすべてお答え!日本茶とカフェインの関係について調べました。

日本茶にふくまれるカフェインの量

ここでは、茶葉そのものではなく、きゅうすでお茶を入れたときの、お茶100gに含まれるカフェインの量を調べています。(出展:日本食品標準成分表2015年版)

参考までに、レギュラーコーヒーやコーラ飲料などと比較できるよう、並べて記載しています。

日本茶や飲み物100gにふくまれるカフェインの量(種類別)

  • 玉露…160mg
  • 抹茶…64mg
  • 煎茶…20mg
  • ほうじ茶…20mg
  • 玄米茶…10mg
  • 紅茶…30mg
  • ウーロン茶…20mg
  • コーヒー…60mg
  • コーラ飲料…10mg

日本茶にふくまれるカフェインの作用とは?

カフェインが体に入ると、覚醒作用・利尿作用がはたらきます。

脳を覚醒させるため、眠気を防いだり、作業能力・運動能力が向上するといった効果があります。

また、カフェインを取った後に運動すると、脂肪を優先して利用するはたらきがあるのだとか。このためダイエット効果があると言われたり、持久力が向上すると言われたりします。

カフェインにはアルコール代謝を高める働きもあるので、二日酔いにも効果があると言えますね。

カフェインと日本茶の関係とは?

お茶が日本国内で飲まれるようになったのは、鎌倉時代の修行僧がきっかけ。臨済宗の禅寺では、何時間も座禅を組んでお勤めをすることがよくありました。

修行僧の最大の敵…それは眠気!眠気を覚ますため、日本茶は最適な飲みものだったのです。(当時の日本茶は現在の抹茶に近いものだったと伝わっています。)

修行僧も用いた眠気覚まし…それはカフェインに他なりません。現在と違って、し好品が限られていた当時の人々にとって、日本茶のカフェインは効果てきめん。これを機に、お茶の栽培が活発になった…というくらい、日本茶のカフェインは効果的だったんですね。

しかし現代人は少なからずカフェインに耐性ができていると言われます。体質によってはカフェインが効きすぎる、という方もいますので、自分にとっての適量を見極めておくのが良さそうです。

日本茶は何杯まで飲んでも大丈夫?

カフェインが効きすぎると眠れなくなるほか、過剰摂取による副作用や死亡事例も報告されています。一般的には、カフェインを一度に10g以上取ると危険なんだとか。

10gというと、煎茶50,000g分。1杯分が120g程度とすると、400杯以上!もっともカフェイン含有量の多い玉露の場合でも6,000杯以上です。

つまり、日常的にたしなむ範囲では全く問題ないと言えますね。しかし、中にはカフェインが体に合わない方もいらっしゃいます。少しずつ試していくのがいいでしょう。

どうしてもカフェインを取りたくないときは?

妊娠・授乳中の方や、小さなお子さま、飲んでいるお薬と相性が合わない、など、カフェインを控えなければならない方もいらっしゃいます。

そんな方々におすすめなのが、カフェインの含有量を抑えた緑茶です。近年ではカフェインの含有量をおさえた日本茶が開発されており、コンビニやスーパーマーケットで気軽に買うことができます。

自宅で日本茶をいれるときは、カフェインが少なくなる入れ方にも着目しましょう。日本茶は、高温のお湯の中にカフェインが溶けだします。そのため、水出しの日本茶はカフェインの含有量が少ないと言われます。

また、煮出したものや、ほうじ茶は、加熱処理によってカフェインが揮発してしまうため、カフェインの含有量が少ないと言われます。

購入するときにパッケージをチェックすると、カフェインの含有量が記載されているものもありますので、参考にしてくださいね。

カフェインレスorノンカフェイン

日本茶を買うときに「カフェインレス」「ノンカフェイン」と記載されていることがあります。

カフェインレス(デカフェ)とは、カフェインを減らしたもの。

ノンカフェインとは、カフェインを含まないもの。

という違いがあります。カフェインレスは「カフェインが少ない」、ノンカフェインは「カフェインが全くない」ものを指しますので、混同しないよう注意しましょう!

茶外茶(ちゃがいちゃ)とは?

日本茶(緑茶)、ウーロン茶、紅茶は、すべてチャノキの葉っぱを加工した飲み物です。チャノキはカフェインを作り出す性質があるので、すべてカフェインが含まれます。

いっぽう、チャノキの葉を使わないものは「茶外茶」と呼ばれています。麦茶、そば茶、黒豆茶、とうもろこしのひげ茶、ごぼう茶、たんぽぽ茶、ルイボスティー、杜仲茶…これらはみな茶外茶です。

マテ茶など、中にはカフェインを含む茶外茶もあります。購入するときはよくチェックしてくださいね。

日本茶に入っているカフェインは少ない

日本茶の中でもカフェインの含有量がダントツトップの玉露。これは、新鮮な若い芽を摘むためと考えられています。反対に、成熟した古い葉(番茶)はカフェインが少ないため、番茶を原料とするほうじ茶はカフェインが少なくなるんだとか。

玉露のカフェインは多いように見えますが、玉露は低めの温度でじっくり抽出し、少量ずつ味わう飲み方が多いです。実際には多量のカフェインを摂取する機会は少ないと言われます。

日本茶のカフェインは、食後やティータイム、おやつと一緒にたしなむ程度であれば、体に影響が出ることは少ないのです。普段の生活に上手に日本茶を取り入れて、日本茶ライフを楽しんでくださいね!

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